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太田一朗・房子さんインタビューPart II

January 10, 2017

 


ーillegal living(イリーガル・リビング)とは?

 

F)ガスや電気が通っていなかったり、住居としての機能や規格を満たしていない建物などのことを指していて、昔の工場や倉庫とかにアーティストやミュージシャンたちが目をつけ住みだしたのが始まりじゃないかしら。広くて大きなスペースだけど、あちらこちらと傷んだ箇所も多いから、しょっちゅう自分たちで修理改築してたわ。でも、それがものすごく楽しかったのよ。当時のニューヨークのソーホーには、世界中で一番面白い人たちが集まってきてたと思う。

 

ーそれ以来ずっとソーホーに住んでいるのですね。

 

I )  そう。すでに独立して本格的に大工仕事に集中してたから、住居はマーサーで仕事場はクロスビーにして。ソーホーに住みだしてからは、地区内で移動はしたけどずっとソーホー地区だね。肌に合ったというか、自分の街だなあという気持ちがどっかにあったのかもしれないなあ。どこも同じようなことがあるんだろうけど、あの頃は今みたいなすごく洗練されたきれいな場所になるなんて思いもよらなかったよ。

 

F ) クロスビーからマーサーに引っ越した時は、ワンフロアを借りていたんだけど、1980年になって同じビルに空きスペースができたから、思い切ってそこも借りることにして、仕事場も移したのよ。住居で借りた時の家賃が650ドルだったのに、新しく仕事場スペースを借りた時の家賃は3倍以上$2500にも跳ね上がっていて、さすがに「やってけるかなあ」と躊躇したものの、仕事は順調だったから思い切って契約したの。でもそれがオーナーにすごく信頼される結果につながって、建物を購入できたのもオーナーが全面的にサポートしてくれたおかげでした。時間はかかったけど、信用を培い信頼されたことがなによりの大きな財産となって私たち家族にとって大きな励みになったわ。

 

I )  そのへんの度胸や思い切りの良さは、”さすが房子さん”なんだよ(笑)。

 

F ) 建物を購入するまでは、私たちはフロアを借りていたんだけど、その間にソーホーの街はどんどん変化していって、80年代にはニューヨークというか世界で一番かっこいい地域になっていた。だからその間に家賃もとんでもないぐらい高くなってしまいましたね(笑)。

 

I ) 僕の仕事も大工仕事だけでなく、オリジナル家具の注文や修復の仕事も増えて、ものすごく忙しかった。だから家のことや子供たちのこと、なんでも房子さんに任せてしまえる安心感があってこそ仕事に集中できた。

 

F ) 人との出会いにも助けられました、良い出会いがたくさんあったから、ブラックマンデー(1987年10月19日にニューヨーク証券取引所を発端に起こった、史上最大規模の世界的株価大暴落)が起こったものの、不安よりも妙な自信で乗り切れました。

 

ー事業も順調だったわけですが、ギャラリーを始めたのはどのような経過があったのですか?

 

F ) いろんな人たちと出会い、関わるうちに、知り合いのアーティストから勧められたことがきっかけですね。80年代のソーホーは街全体がアートに包まれている雰囲気で新しいアート・ギャラリーがどんどんオープンして、アンディ・ウォーホルやバスキア、アメリカのポップアートはソーホーのギャラリーが育てていたように思うぐらい、アーティストやギャラリストもたくさんソーホー地区に住んでいましたね。

 最初は、建物の一階部分をギャラリーと事業の仕事場と兼用にして、1990年4月に「キャスト・アイアンギャラリー」をオープンしました。一階のグランドフロアで通りに面しているので、ふらりと入ってくる人も多く、その中にはセレブもいたりして、エピソードには尽きないですね。

 

太田一朗さん(I)、房子さん(F)

 

エピソードは房子さんのエッセイ「ソーホーの思い出」で語り綴っていただきます。

 

リンクする部分の説明

なお、太田さんご夫妻の長女Yukie Ohtaさんが愛するソーホーに捧げるプロジェクト:The SoHo Memory Project NY州立図書館とのコラボプロジェクト:SoHo Stories at NYPL

も併せてご一読いただけるとよりいっそうニューヨークの街の息吹を感じ取れます。

 

 

なお、太田さんご夫妻の長女Yukie Ohtaさんが愛するソーホーに捧げるプロジェクト:The SoHo Memory Project NY州立図書館とのコラボプロジェクト:SoHo Stories at NYPL

も併せてご一読いただけるとよりいっそうニューヨークの街の息吹を感じとっていただけます。

 

 

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